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『緋色のヴェネツィア』
私が読む本は歴史に関するものが多いのですが、2006年になって最初に読んだのは塩野七生著『緋色のヴェネツィア』です。

これはタイトルの通り、緋色の地に金糸で聖マルコの獅子が縫われた国旗をはためかせる16世紀ヴェネツィアを主な舞台に、当時のヴェネツィアを語る上で避けて通れないトルコ帝国の首都コンスタンティノープルでの出来事が絡み合いながら話が進んでいきます。
貿易立国のヴェネツィアにとって、異教でありながら商売相手として必要不可欠なトルコと如何にして付き合うかということは死活問題だったのですが、幸いなことに大帝の信厚い宰相が親ヴェネツィアであったこともあって、両国の間には比較的穏やかな日々が流れていました。

ところが、一人の女の出現で大帝と宰相の間に溝ができはじめ、時を同じくして、西欧列強が専制君主の下で力を蓄え、その中でも名君の誉れ高いスペインの皇帝カルロスがイタリア全土を支配下に組み込もうという意図を明らかにしたことで、ヴェネツィアの先行きが急速に怪しくなり始め……。

物語の大雑把な歴史的背景はこんなところですが、史実に基づいて話を紡いでいくことが多い著者としては珍しく、この本ではマルコとオリンピアという架空の人物を二人登場させる手法をとっています。

そのことは、巻末の「読者に」において著者自らが語っているのですが、一読した限りにおいて、この二人が架空の人物であるということを見破れるような人は、余程この時代の歴史に詳しい人ならばともかく、恐らく皆無に近いのではないでしょうか。

それくらい精巧に、歴史の中に埋め込まれたこの2人(特にマルコの方)が、実在の人物が行ったことであるかのように、ヴェネツィアとコンスタンティノープルの間を行き来する情景は、見事の一言。

まだまだ書きたいことはありますが、これ以上書いてしまうと、物語を読む上で邪魔な情報になりかねないので、この辺りで止めておきます。

それにしても、歴史を扱う作家は数多くいますが、海外の出来事を題材にしつつ、しかも表現・技法に優れた作家として塩野七生を越える人は、少なくとも日本にはいないのではないかと私は思います。

ちなみに、私はまだ読めていないのですが、この作品には続編とも呼ぶべき『銀色のフィレンツェ』『黄金のローマ』という2冊の本があります。

この3冊を合わせて「ルネサンス歴史絵巻三部作」というそうですが、残る2冊もまさに歴史絵巻と呼ぶに相応しい作品であろうことは、『緋色のヴェネツィア』を読む限り間違いなさそうです。

そんな素晴らしい作品を読むのに、外に出る気が起こらない今の季節は好都合。

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